サブカルチャー元年?
  =昭和30~31年世代論の傍証として=

時事関連

 MVは微妙ですが

 桑田圭祐という人への興味はさておき、彼の同期生である佐野元春、世良正則、Char、野口五郎(50音順ですかな?)のミュージシャン5人のコラボによるMVがユーチューブで配信される、とかで話題になりました。
 当然、仕方がないので(?)観ましたよ。ほとんどが好きなミュージシャンばかりですし。でも映像観てどうこう言おうってんじゃないんです。

 この5人。同期となっていますが、1955年4月~1956年3月生まれの、要するに学校制度の学年の同期。元号でざっくり言うと昭和30年~31年生まれ、になります。

 この年代生まれというのは、年長である全共闘世代の在り様を見て、失望し、シラけ切って、諦観の末に辿りついたいわゆる〝三無主義〟の世代かと思われます。

 〝三無主義〟って、もう死語ですかね?

 若い世代に見られる特性について「無気力」「無責任」「無関心」で説明される〝新語〟の部類だったと思いますが、昭和30年~31年頃の生まれは、まさにそんな感じで揶揄されたんじゃなかったでしょうか。
 その下の世代の人間からみると、ちょっと斜に構えた雰囲気を纏っている感じ、ですかね。

 でも、上の世代から批判的な目で見られるというのは、逆に言えばそれだけ〝インパクトがあった〟ってことかもしれません。

  インパクトのある個性

 というのも、現在この世代で活躍している人達、上に挙げた5人が象徴的だという意味ではなく、変わっている(?)というか、当時としては斬新で、個性的な人が多いように感じます。

 書き出すとキリがないのですが、個性的、と言ってわかりやすいところで、ミュージシャンでは矢野顕子さんとか、プロ野球では江川卓さんとか。ボクシングの具志堅用高さんもそうですね。俳優だと田中裕子さん渡辺えりさんがそうですし、野田秀樹さんもですか。昭和31年だと宮沢章夫さんとか……。
 って、よくよく考えると、自分が影響を受けた人が少なくないことに気付かされます。気のせいかなあ……。
 あ、「インパクトがある」と言えば、郷ひろみさんを忘れちゃいけませんでしたか。

サブカル元年?

 ところで、先日訃報が報じられたコラムニストの小田嶋隆さんが昭和31年生まれ。彼には影響を受けたわけではないですが、65歳というのはいかにも早過ぎるんじゃないでしょうか。政治・経済関係もですが、芸能関係のコラムがまた面白かったのに……。
 いやまあ、すでに亡くなった人を挙げ出すと、18代目の中村勘三郎さん、千代の富士関なんかもインパクトがありました……。

 そう、上に昭和31年生まれとして挙げた宮沢章夫さんは、Eテレの『ニッポン戦後サブカルチャー史』という番組の中で、〝サブカルチャーが生まれた年〟を「1956年である」と設定していました。
 これはご自身が生まれた年だから?というわけではなく、アメリカで〝ビートニク〟が発生し、日本では〝太陽族〟が現れた年でもあり……という文脈だったと記憶していますが、先に挙げた人達からも、そういった匂いや雰囲気は、確かに感じられるような気がしています。

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